アフガニスタン この国で私は生きている【フォトギャラリー】

アフガン女性にとって特別だという「赤い花」。写真家の林典子さんが出会った女性たちが、現地の家庭で使われている花柄の布の前で、それぞれの人生に寄せる想いを語った。

私にとって最近一番うれしかったことは、夫の2番目の27歳の妻が40日前に出産をしたことです。私には6人の子どもがいますが、彼女にとっては初めての出産でした。産後検診には私が付き添って診療所に行っています。彼女のことを思うと私もとても幸せです。 ービビ・ジィアダ 60歳 バダクシャン州
村の小さな診療所のクリニックで清掃員として28年間働いています。夫は20年前に亡くなりました。子供を2人授かりましたが、2人とも出産時に亡くなってしまいました。私はこの仕事が好きです。診療所で働く医師や看護師を手伝ったり、患者さんの話し相手になったりすることがうれしいからです。 ーイーワズ・ビビ 46歳 バダクシャン州
私の兄弟は全員が戦争で亡くなりました。一人残され、とても悲しいですが、強く生きていかなければいけません。毎日パンのベーカリーで働いています。一緒に働く同僚の女性たちもそれぞれに厳しい境遇の中で暮らしています。私を支えることができるのは私だけ。しっかりと根を張って生きていきます。 ーマジャイダ 27歳 カンダハル州
戦争で苦しんだアフガニスタンの人々を助けたいと思い、看護師になりました。以前は州都のファイザバードで働いていましたが、今は村の診療所で働いています。夫はタクシーの運転手でしたが、田舎の診療所で働きたいという私の思いを尊重し、州都での運転手の仕事を辞めて、一緒に村に引っ越してきてくれました。今は私が家族の生活費を稼いでいます。 ーファリバ 25歳 バダクシャン州
父は私が小さい頃に亡くなったため、学校を4年生で辞め、家族をサポートするために、地元のカーペット工場で働き始めました。朝6時から夕方6時まで、週6日働いています。 ーラヒラ 17歳 カブール州
私には6人の娘がいます。私の家庭は裕福ではありませんが、娘たちには教育を受けて、個性のある女性に育ち、それぞれにやりたいことを仕事にできる人生を歩んで欲しいです。 ーゴルザダ36歳と娘サヒラ1歳 バダクシャン州
昨年までは学校に行っていましたが、7年生になってからは学校での勉強が禁止されました。以前は、毎日学ぶことがたくさんありました。今は成長していないような感じがしてしまいます。毎日お母さんの家事の手伝いなどをしたり、裁縫を学んだりして過ごしています。将来は医師になりたいと思っています。 ーマリヤン 13歳 バダクシャン州
私は助産師の女性たちに英語とコンピューターを教えています。今は大学に行くことが出来ませんが、いつか修士課程でビジネスを学んで、洋服や靴など海外に商品を売ったり、仕入れたりするインターネットビジネスの会社を立ち上げるのが夢です。今は結婚のことは考えていません。教育を受け、仕事をしたいんです。 ーアルゾ 19歳 バルフ州
2008年からワクチンを接種する専門の種痘(しゅとう)医として働いています。この地域には貧しい人々がたくさんいますが、彼らを支援することが私の仕事のモチベーションになっています。私の夫は20年間無職なので、私が経済的に家族を支えていますが、夫はとても前向きな性格で私のことをいつも支えてくれています。私たちの子どものことも面倒を見てくれています。私も息子と娘にとっていい母親でありたいと思っています。 ーアディラ 39歳 バダクシャン州
子どもが生まれて1カ月が経つころまで学校に通っていましたが、今は教育が禁止されているので学校には行くことができません。将来は医者になりたかったです。今は娘の将来のことだけに希望を持っています。 ーシャミラ18歳と娘のゴルバハール バダクシャン州
いま、妊娠8カ月目です。私はただの主婦です。とにかく元気な赤ちゃんが生まれてきてくれることだけを祈っています。診療所に通うのにロバで1日がかりですが、無事に出産を迎えたいので産前健診は必ず受けるようにしています。 ージャミラ 25歳 バダクシャン州
9年生まで学校に通っていましたが、中等教育が禁止されたので、今は学校には行っていません。その代わりに毎日絨毯を作る仕事をしています。将来は医師になりたいと思っていました。この国の人々を救いたいからです。 ーシュグリア 17歳 カブール州
私はサマンガン州の小さな村の出身です。村には助産師がいません。村の高齢の女性たちが、若い女性の出産を助けていますが、彼女たちは助産について教育を受けた助産師ではありません。助産について学び、故郷の女性たちに貢献したいと思い、助産師を育成するプログラムに応募しました。 ーフスナ 19歳 バルフ州
2人目の子どもを妊娠しています。初めての男の子です。名前はまだ決まっていません。この子には教育を受けて、将来は医者かエンジニアになって海外で活躍して欲しいです。 ーナシマ 20歳 バダクシャン州
私の夫は薬物中毒で亡くなりました。子どもたちのためにも、私がしっかりしなければと自分に言い聞かせて、毎日パンを作るベーカリーで働いています。お金のためではありますが、物乞いをするよりも仕事をする方がよっぽどいいと思っています。 ーバダーン 30歳 カンダハル州
娘はまだ生まれて4日目です。とにかく健康に育って欲しい、ということだけを祈っています。 ーアミナ 27歳 バダクシャン州
12歳で父と結婚させられた母は、長年家庭内暴力に苦しみ、最近父と別居をすることが出来ました。母から「全ての女性が専門知識や技術を身につけて、仕事を持つべきだ」と言われて育ってきました。母の親戚が助産師だったこと、女性たちを助けたいという思いもあり、母と暮らしながら助産師になるために大学で勉強をしています。 ーナズ 18歳 カンダハル州
10年ぶりに子供を出産します。夫はイランで長年働いていました。子供は1人よりも2人いた方がいいかなと思っていたのですが、ようやく2人目を出産することができるようになり嬉しく思っています。 ーゴールダネ 27歳 バダクシャン州

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