グローバルヘルスやジェンダー問題、人権問題や食料不安。世界にも、日本にも、これらの課題を解決すべく活動している人がいます。NGOをはじめとする「現場で働く人」をゲストに迎えるポッドキャスト「地球で働く!」。第31回では、 国際移住機関(国連IOM)でコーディネーターを務める髙橋香さんにお話を伺いました。ポッドキャスト本編はApple PodcastSpotifyで配信しています。

人々の移住を支援する唯一の国連機関

今回と次回は、国際移住機関(国連IOM)でコーディネーターを務める髙橋香さんをゲストにお迎えします。

国連IOMは、世界中の人々の移住を支援する唯一の国連機関です。医師である髙橋さんは、駐日事務所で移住者や難民の健康支援にあたっています。

例えば、感染症対策の一環として、日本に来る外国人が健康な状態で生活できるよう、日本政府と協力して、入国前の結核スクリーニングを推進しています。

外国人に対するユニバーサルヘルスカバレッジ(UHC)も重視し、日本の保険制度を活用して外国人にも医療サービスを提供するための課題解決に取り組んでいます。

聞き手を務めるのは、大学生の平井和実さんです。

収録に参加した大学生の平井和実さん=東京都中央区、編集部撮影

日本でも増加する外国人、課題は?

前編では、ネパールやブルンジなどで難民支援に携わった仕事などをお話しいただきました。ネパールでは難民の第三国定住を支援し、ブルンジでは洪水被害を受けた避難民にシェルターを提供する活動を行ったと言います。

髙橋さんは、支援にあたり重要なのは、現地のスタッフと協力し、状況に応じた対応をすることだと強調しました。

日本では、いま外国人が増加しており、感染症の問題や医療アクセスが大きな課題になっています。自分たちとは異なる文化や習慣があることが一因となっています。

そのため国連IOMでは、移住してきた人たちが日本社会に落ち着き、暮らしていくために、必要な文化紹介のプログラムなども提供しているそうです。

ぜひ本編を聴いて、考えて、感じたことや思ったことを私たちにシェアしてください!(続きはポッドキャスト本編で。Apple Podcast/Spotify ご感想は #地球で働く をつけてSNSで教えてください)

髙橋香さん

国際移住機関(国連IOM)駐日事務所コーディネーター。自治医科大学を卒業後、へき地医療に従事しながら脳神経外科専門医の認定を受ける。地域医療に携わる中で国際医療への関心を深め、臨床医として11年目に家族と共に渡英。タイのマヒドン大学で熱帯医学を学び、ロンドンで公衆衛生修士を取得後、国連IOMへ転職。ネパール、バングラデシュ、トルコで移民の健康支援に従事し、2021年から現職。日本における移民の感染症対策を牽引(けんいん)し、政策提言や公衆衛生の分野で活躍している。