グローバルヘルスやジェンダー問題、人権問題や食料不安。世界にも、日本にも、これらの課題を解決すべく活動している人がいます。NGOをはじめとする「現場で働く人」をゲストに迎えるポッドキャスト「地球で働く!」。第11回では、フジテレビでSDGsをテーマにした番組「フューチャーランナーズ」を立ち上げ、持続可能な未来を目指す活動をする木幡美子さんをお招きします。ポッドキャスト本編はSpotifyApple Podcastで配信しています。

with Planetのポッドキャスト「地球で働く!」の第11回ではフジテレビのサステナビリティプロデューサーの木幡美子さんをゲストにお招きしました。

木幡さんはフジテレビでSDGsをテーマにした番組「フューチャーランナーズ」を立ち上げ、持続可能な未来を目指す活動をしています。今回の収録にはSDGs学生団体の幹部を務める大学2年生の山口凜さんが参加。木幡さんに世界と日本の課題について聞いています。

この記事では本編の一部を、読みやすいように編集してお届けします。

フジテレビのサステナビリティプロデューサー、木幡美子さん=東京都中央区、編集部撮影

サステナビリティプロデューサーって?

──サステナビリティプロデューサーというのはどんな仕事ですか。

聞きなれない肩書かもしれませんが、私は持続可能な未来を目指してメディアとして何ができるのかを追求し、自ら発案・企画し、実行に移すまでの全ての工程を担当しています。テレビの強みをいかし、持続可能な未来を目指すためのお手伝いをしています。テレビ局にこういう部署があるということをぜひ知っていただきたいです。

──SDGsの目標達成のために情熱を持って走り続ける人たちを紹介する番組「フューチャーランナーズ」は放送開始から300回を数えます。SDGsをテーマにレギュラー番組を放送するのは、日本で初めての取り組みですよね。

そうですね。私たちは番組を通じて発信するのが本業ですが番組をつくるのは実は大変で、企業や国連などたくさんサポートしてくださる方がいて、世界で初めてのSDGsのレギュラー番組として2018年の7月にスタートしました。

収録には、大学2年生の山口凜さんが聞き手として参加=東京都中央区、編集部撮影

メディアが課題解決に役立てること

──アナウンサー採用から、現在のCSR部門に異動されて、いまどのようなやりがいを感じていますか。

地球はこのままでは持続可能ではないと言われています。コロナ禍もあり、世界規模の課題解決がマストになっていて、日本の中のちょっとした問題ではなくグローバルな課題になっています。さまざまな問題がすべてどこかでつながっていて、どこから解決したらいいかわからないくらいです。

でもこうなったらみんなでやっていくしかない。1社だけでなくみんなで手をつないで一緒にやるほうが効果が出るはずです。そして、パートナーシップという意味ではメディアは人と人とをつなぐことができる。まさにメディアが役に立てるような分野だと思いますので、とてもやりがいを感じます。

──木幡さんは海外生活をしていたと伺ったのですが、世界のみんなと手を取り合ってやっていかないといけないというのは、生まれ育った環境がいまの仕事と関係していますか。

ありますね。私は1歳から3歳までベイルートで、小学校6年生のときから中学校3年生までニューヨークで生活をしていました。ベイルートでの記憶はあまりありませんが、海外経験のおかげで「世界から見た日本」を意識しましたし、アジア人であることも考えました。

私は現地校に通っていて、自己主張が激しい人もたくさんいるので衝撃を受けることもありましたね。やっぱり世界は広いし、いろいろな人がいるということを感じましたね。(続きはPodcast本編で。Spotify / Apple Podcast

木幡美子さん

株式会社フジテレビジョン社会貢献推進局兼報道局解説委員。上智大学外国語学部卒。フジテレビにアナウンサーとして入社。主にニュース番組を担当し2011年にCSRの部署へ。2018年にSDGsをテーマにしたレギュラー番組「フューチャーランナーズ」を発案、現在放送中。内閣府・男女共同参画会議・女性に対する暴力に関する専門調査会や厚生労働省・厚生科学審議会疾病対策部会臓器移植委員会などの審議会委員も務める。